顎関節症

顎関節症とは?

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顎関節症とは、顎の関節の周りで何らかの要因で痛みや機能低下(口が開かないなど)起きることを言います。顎関節症の治療をしないでも治る場合もあれば顎関節症の治療をしなかったために慢性化してしまう場合もあります。
また、顎関節症が悪化した場合、口があがない・顎に痛みやしびれがある・噛むと痛いなどの症状が起こり、日常生活にも支障をきたします。
また、顎関節症が原因で肩こりや頭痛・食欲不振など全身の症状も出てくる場合も少なくありません。

 

顎関節症の症状

顎関節症の痛みには、顎の筋肉の咀嚼筋(そしゃくきん)の痛みと顎関節の痛みとがあります。 通常はどちらも顎を動かした時に痛みが起こります。 咀嚼筋とは、噛んだり顎の開閉をさせたりする筋肉のことをいいます。 顎関節症は噛んだり口を開閉した時に痛みがでることがほとんど で、何もしない時に痛みが起こるのは稀です。
痛みの割合としては、顎関節の痛みよりも顎の筋肉である咀嚼筋の痛の方が圧倒的に多いとの報告があります。 これは関節の中よりも筋肉の中に痛みを感じる神経がたくさんあるためと思われます。
また、顎の筋肉がこり固まると「しこり」のようになります。 これは肩こりと同じような原理で、肩がこるのではなく顎の筋肉がこっている状態です。 特に夜中に食いしばりや歯ぎしりなどがあるとしこりが出来るようになります。
しこりがよく出来るところは、ほほ骨の下あたりと口の下(ペリカンのくちばしの袋に相当するところ)あたりです。 また、耳の上にも噛む筋肉があり、そこにもしこりが出来る場合があります。 また、しこりの部分を押すと痛みがあったり、つぼを押してもらうような気持ちよさがあったりします。

顎関節の中の異常とは、顎関節の軟骨の変形や顎関節の中にある関節円板のずれによるものが多いです。 また、顎関節の痛みには関節の靭帯の障害なども含まれます。 また、顎関節炎は打撲などにより顎関節に衝撃が加わったことで起こりますし、動かすと痛い顎を無理やり動かすことでもなります。 顎関節炎の「炎」とは炎症のことを指します。
炎症には、発赤(ほっせき・赤くなること)・腫脹(しゅちょう・腫れること)・疼痛(とうつう・痛みがあること)・機能低下(その部位がもっている機能が低下すること)の4つのいずれか、または複数の状態が該当します。
これが顎関節炎では発赤や腫脹という症状はあまり出ませんが、痛みと機能低下はよく起こります。 顎の機能低下とは、口が開けづらい、閉じづらい、動かすと痛い、噛むといたいといった症状です。
顎関節症と顎関節炎の違いは、あまり明確にはありませんが、顎関節症の方が、顎が開かない状態が酷くそして慢性的です。 顎関節炎は主に急性症状の時に使います。

顎関節のクッション材として働いている関節円板(繊維性の軟骨)というものがあります。 この関節円板がずれることで、顎がスムースに開いたり閉じたりしなくなります。
クリック音とは顎を開いたり閉じたりする時に、顎の骨が、ずれてしまった関節円板に引っ掛かかり、 それを乗り越えるときに起こる「カクッ」や「ガクッ」といった音のことを言います。 音が大きい割には痛みがない方も多いので、顎関節症をちぇんと治さない方が多いのです。
また、顎関節の関節の凹凸がこすれる時に起こる「ザラッ」や「ミシッ」といった音のことはクレピタス音といいます。
顎の開閉時にクリック音やクレピタス音がなる時は、顎関節症なっているか、それともなりかけていると思っていいでしょう。

顎関節症を患うと、顎の動きに異常が出ることがあります。
顎の脱臼まではいかなくても、顎がスムースに開かない・引っかかったように動かない ・または右と左が一緒に開いたり閉じたりしないということが起こりますと、顎関節症の可能性が高くなります。 この時、痛みを感じることもありますが、痛みがないことも少なくなく、カクカクと音だけがなる場合もあります。
通常、顎は開けたり閉じたりする時、右も左も一緒に動くのですが、 顎関節症になると右が少し開いてから左が開きだす(または、その逆)というように、左右に揺れるように開いたり閉じたりします。 顎は右にも左にも関節があり、ブランコのような構造のため、顎周辺に何らかの異常があると揺れやすいのです。
また、脱臼とはいわゆる「顎が外れた」という状態があります。厳密にいつとこれは脱臼で顎関節症とはことなります。 しかし勘違いされる方もいらっしゃるので、こちらに掲載いたしました。 特に大きな口を開けてあくびをした時に外れる場合があります。顎が外れる方向は一般的に前に外れます。 後ろには構造上外れにくい状態なのです。
顎が外れて顎が閉まらなくなる場合がありますが、無理やり閉じると後々顎関節症になりますので、無理に閉じないようにしましょう。

噛み合わせが悪いと顎がずれやすくなるため、顎関節症になりやすくなります。
噛み合わせが悪いため顎関節症になるのか、顎関節症のため噛み合わせが悪くなるのかという問題もあります。 これはどちらも可能性があることです。
噛み合わせの悪い原因を大きく3つに分けると下記のようになります。

 1. 歯の並び(噛み合わせ)は正常だが、顎がずれている
 2. 顎は正常だが、歯の並びが悪い
 3. またはその両方

当然ですが、原因のある個所を治療しなければ噛み合わせは良くなりません。 顎がずれている場合は顎を治す、歯の並びが悪い時は歯の並びを治す、この両方の場合は両方治すことが必要です。
歯の並びが悪い原因としては、片方の歯で噛む癖があるなどがあります。

顎関節症になると、多くの方は顎がゆがんできます。
その状態が長期間続くと顔全体がゆがみます。 特に噛み癖がある方に顎も顔もゆがんできます。すると、口角の高さが左右で異なってきたり、 目じりの高さや耳の高さも左右で異なってきたりします。通常はよく噛む方の高角が上がり、目じりが下がります。
顎のゆがみや顔のゆがみが長期間そのままにしますと、顎の骨までが変形してきます。 痛みがなくとも、ゆがんだ状態で噛み続けるので、ゆがみが酷くなるのです。 すると顎関節症がなかなか治りにくくなります。
顎の変形は顎の骨自体がゆがんでくるものと、下顎頭という顎の関節部分が変形してくるものとがあります。
一般に言われる「顎がずれている」というのは、顎の形が変形しているのではなく、 顎の位置がずれているだけですので、変形まではしていない状態を指します。

当院では、顎の関節はもちろん、関節包、関節円板、咀嚼筋、顎の位置など調整していきます。
また、顎関節の中にある関節円板の矯正、顎が開くときや閉じるときの顎の軌道の修正なども行います。
20代~30代に多く見られるⅠ~Ⅲ型の症状では、開口障害、関節雑音が1回~5回(個人差があります)で軽減または消失します。
最後にご自分でできる顎関節の改善法や予防法などをお伝えしています。
また、将来的には歯科の領域にて噛み合わせなどの診察をお勧めします。